オレンジジュースを注文したら、オーダーをとった店員が略さずに「オレンジジュース」と伝票に書いていた。

もう15年ほど前になるが、ちょうど今頃どこだかの高原に行ったとき、
海の家の高原バージョンのような、シーズンが終わったら撤去と思われる
喫茶店もどきの店に入った。

出てきたオレンジジュースやレモンジュースが、毒々しいほどの色をしていて
思いっきり粉ジュースを水で溶かしただけのような味だったことも衝撃だったが、
なによりも、オーダーをとってくれた、観光客目当ての明るいその店とはちょっと不釣合いの
手拭いかぶって草むしりでもしている方が似合うオバサンが、
こちらの言う「オレンジジュース」や「レモンジュース」を略さず律儀に「オレンジジュース」と、
一文字一文字を縦棒の次に書くのは斜めの棒か横棒かなど、
間違いながらかなり苦労して伝票に書いているのを見たのが衝撃だった。
日本の識字率が100％ではないということを実感した。