大好きな伯母の葬儀の最中、お坊さんが読経してる時になんとなく祖母の方を見ると…

中学の時に伯母さんが亡くなって、両親と兄とで急いで義実家に向かった。
伯母さんは父の実家で同居してた父の兄の奥さん。
伯母さんには子供がいなくて、私や兄をとても可愛がってくれて大好きだった。
大人になった今になって思うのは、あんなふうに子供と接することが出来る伯母は子供が嫌いではなかっただろうし
でも自分には子供がいないと言うのは、色々辛いこともあったろうと思うし
もし子供が嫌いだったのなら、自分の血がつながってるわけでもない夫の弟の子なんて余計に可愛くないだろうに
でも私や兄には、遊びに行った時に伯母さんが作ってくれたお菓子や、知らなかった遊びを教えてくれて
楽しく過ごした思い出がたくさんあった。
だから亡くなったと聞いて子供みたいにギャン泣きしてしまったし、もう本当に悲しくて信じられなかった。
ここから先、きっと信じてくれない人もたくさんいると思うし、実際私も聞く側なら信じられないだろうと思う。
葬儀の最中、お坊さんが読経してる時に、なんとなく祖母の方を見た。
私の位置からだと祖母の背中しか見えないんだけど、その祖母の正面に伯母さんが立ってた。
その伯母さんの表情が、みたことないような怖い形相で祖母を見下ろしてた。
伯母さん、ﾀﾋんだんじゃなかったの？って言うか、なんでそんな怖い顔してるの？どうしたの？
･･･みたいな感じでジッと見てたら、伯母さんがふいに私の方を向き目が合った。
瞬間フワッとしたいつもの笑顔に戻り、直後にゴーン･･･って磬子が鳴るのと同時に消えた。
雰囲気的にそんなことは誰にも話せなくて、自宅に戻ってから兄に話したら
「まぁ･･･ばあちゃんにはずいぶん虐められてたからなぁ･･･」って言われて
私は全然そういうこと気付かなかったけど、兄は何度か帰省中に目撃したらしい。
「どうせならそこで２，３発殴ってやれば良かったのにな」ってちょっと寂しそうに笑ってた。