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父は銃創のある腕を見せながら「俺はオヤジに命を助けてもらった、 オヤジが後ろから引っ張ってくれなかったら中国大陸で骨になっていた」といつも感謝してる。

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◇ 心霊ちょっといい話 ver.11 ◇
47: 2007/07/19(木) 16:03:13 ID:Tlah9fta0

これは私の父親に起こった本当の話で、
私が子供の頃、父から聞かされた実話です。

私はすでに55歳ですので、私の父は21世紀の現代では数少なくなった、
日支戦争への従軍経験のある元日本兵です。

昭和19年頃、当時26歳だった私の父は第八連隊の一兵士として
中国の上海から重慶へ向かって行軍し、支那兵討伐のために転戦しておりました。
ある日、国民党軍の総攻撃があり、父のいた連隊は支那兵の挟み撃ちにあいました。
敵はすごい大軍で、その会戦で父の連隊も多数の戦死者を出したそうです。

当時の父は一等兵でしたから、日本軍正規銃の三八式歩兵銃を構えて、
左手を銃身に添え、右手でトリガーを引いて応戦しておりました。
そのとき突然、後ろから強い力で誰かに身体を引っぱられたそうです。

誰かに後ろへ引っ張られたと同時に、右から敵弾が飛んできて
父の胸の前をかすめて、銃身に添えていた左手の上腕部に命中しました。
火箸を突き刺されたような痛みを感じた父でしたが、
幸い敵弾は骨に当たることなく筋肉部を貫通し、
出血はしましたが命に関わる負傷でなくすみました。
誰かに後ろへ引っ張られなければ、身体の右横からまともに被弾し
弾は右肺から心臓を貫いて、間違いなく戦死していたと父は言っています。

敵軍に応戦する場合、兵はすべて横へ展開し並んで発砲するのですから、
自分の後ろに兵がいるはずはありません。兵の後ろから発砲すると
前にいる兵に味方の弾が当たる可能性があるからです。(つづく)

 

48: 2007/07/19(木) 16:04:01 ID:Tlah9fta0

その夜、負傷から熱が出た父は、野戦病院で熱にうなされていました。
その夢枕に父の父(祖父)が現れて、
「○○(父の名)、危なかったな、大丈夫か、生きて帰れよ」と言ったそうです。

私の父は敗戦後の昭和21年に本土へ復員して来ましたが、
父の父(祖父)は、すでに戦時中に亡くなっていました。
その祖父が死んだ日こそ、ちょうど父が被弾した日だったそうです。

父はいつも銃創のある左の二の腕を見せながら「俺はオヤジに命を助けてもらった、
オヤジが後ろから引っ張ってくれなかったら中国大陸で骨になっていた」と感謝しています。
その父は私を含めて3人の子孫を残し、90歳の今も健在です。
私は戦後生まれで祖父のことは写真以外全く知りませんが、
祖父の父への愛がなければ、子供である私自身
この世に生を受けなかったかも知れないと思っています。(おわり)

 

49: 2007/07/19(木) 16:12:45 ID:0de3G6E+O
じいちゃん……(´;ω;`)

 

51: 2007/07/19(木) 17:33:13 ID:0k5x0R830

正統派だ

いいお話ありがとうございました

 
 

 


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引用元: https://hobby9.5ch.net/test/read.cgi/occult/1183380336/

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