吐き出したい
バカなの?
死ぬの?
>>2
結論から言うとなおるよ
バカだったとは思う
生きる
つかの間のリア充にうつつを抜かしていたせいだ
彼女に浮気がバレて、そりゃもうつらい生活を送っていた
そんな時にサークルに入ってきた一回生がその男だった
ふわふわした頭の男だった
長身でそこそこのイケメンだったので女子どもは喜んでいた
がっついてる雰囲気のサークルではなかったので俺たちも喜んでいた
そこそこでもイケメンなら撒き餌になる
結局十数名を迎えた新歓コンパでやつは結構目立っていた
田舎から出てきましたーという雰囲気が女どもに受けたらしい
やつを弄ぶ女のなかに元カノも加わっていた
非常に面白くなかったのを憶えている
飲めない酒をそこそこに、俺は煙草を吸いに外に出た
別に禁煙席とかじゃなく、単に風に当たりたかった
そこへ、当時唯一話をする女がやってきた
同じ野球チームを応援しているだけだったが、その当時は心強い味方だった
そいつと今季はあーだこーだと話しているところに
その男が電話を片手に外に出てきた
男が何を話しているかはわからなかった
女がおしゃべりをやめて、声をかけるタイミングを計っているのがわかった
電話が終わったところで女が男を呼んだ
彼はびくっとして周りを見て、なぜかほっとした感じでこっちに寄ってくる
あー、こういう感じが女の言う「カワイイ」なんだな、と思った
女が、彼女と話してたの?と聞き、
男は、違いますよ!おばあちゃんですよ!と言っていた
彼とはこの時初めて話した
一人暮らし慣れたか、とか、授業大丈夫か、とか、
精一杯先輩ぶっていたなあと思い出す
女の方は、彼女いないんだーとか、そういう話
俺はほぼ聞いてなかったけど
やつは翌週から学校で妙に懐いてくるようになった
部室にいる時も、女子に一線引かれてるせいで隅っこでくつろいでる俺に近づいてくる
一度、ちょっとやらかしちゃって俺は女子と仲悪いからいいことないぞ、とか言ったことがあるが、女の子としゃべるの構えちゃうので、と言われた
俺の前でも結構上手いことあしらってたので意外だと思ったがモテるのがめんどくさいんだな、みたいに思っていた
しばらくしてサークルの活動が始まった
リーダーチームの野球の女が気を利かせて、俺とやつはチーフと部下の関係になった
俺がチーフだと女子が喧嘩腰なので、やつをクッションにと考えたらしい
これが結構ハマって、俺も初めて部下ができて張り切ったし、やつは希望のセクションではなかったのに、よくフォローしてくれて、終わる頃には女子たちは俺とも普通に話してくれるようになった
元カノは別だけど
とにかく活動の間は必死だったので、やつがそんな素振りを見せたかどうかは覚えていない
活動が終わって、テストが始まった
学科は違うが、一回の時の共通科目を俺が落としていたので、一緒に勉強したりした
俺は実家暮らしだったから、学校近くのやつの家で徹夜でレポート書かせてもらったり最初のうちはサークルややつの学科の友達が出入りしていて、がやがやうるさかったが、煮詰まるにつれて2人きりになることが多くなった
その状況に当時の俺は疑問を抱いたことはなかったんだが、今となってはその時から思ってくれてたんかな、と思ったりする
テストが終わり、夏休みになった
俺は実家なのでのんべんだらりと過ごせばいいが、やつは北に帰らなければならなかった
部室でだらだらしてる時、俺の実家涼しいですよ、一緒に来ませんか、と言われ、金がねーからなーと答えた。
じゃあしかたないっすねえと返され、親のスネかじらなくてよくなったらね、とか言いながら、その日はきた
やつが北へ帰る日、俺は駅まで見送りに行った
がんばれ
ちゃんと読んでるから
うまいこと書けないのでひとことでいうと、駅のトイレで口づけされた
個室じゃなくて小便するとこで
頭の中が真っ白、ってこういう時に使うんだな、みたいな気分だった
正直前後の話とかまったく憶えてない
タイミングとかまったく憶えてない
俺はただ、下半身を出しっぱなしで呆けていた
じゃあ時間なんで、と言われて、下半身出しっぱなしで気をつけてなーとか言ってた
間抜けすぎる
ちんこしまって落ち着いて時計を見たら、最初に聞いてた時間よりかなり早かった
わけがわからなかった
落ち着いた
こんなこと誰かに相談するわけにもいかない
今ならVIPに男に口づけされたwwwwwとか立ててたんだろうな
悶々としたまま何日か過ぎた
俺はやつのしたことの意味を考え続けた
そして何でそうなったのかはわからないが、とにかく本人に聞いてみるほかあるまいという結論に至った
家に家族がいない時間を見計らって、とにかく頭を冷やした状態で!と思って、ガンガンに部屋を冷やして、電話をかけた
やつは出なかった
一度電話をかけてしまうとタガが外れたようにかけまくった
かなり迷惑www
「なんで出ねえんだよ!」
ってメールもした
それでも連絡はなかった
やつとしては、勢いでしてしまった相手に連絡なんかできないだろう
でもその時の俺は相手の気持ちなんかわからなかった
自分のもやもやした気持ちをなんとかしたくて仕方なかった
それからまた何日か過ぎた
その日は同じ野球チームを応援してる女と現地観戦の約束をしていた
野球の女は別地方の出身だが、応援のために早く戻ってくる
その日、我が軍はめでたく勝利し、学校近くの居酒屋で祝杯を挙げることにした
居酒屋にむかってぶらぶら歩いている途中、やつのアパートが見えた
俺は微妙な気持ちで歩いていたが、女はアパートを見て思い出したように
●●くんも今度誘ってみようよ!と言い出した
あいつはこねーよ、と俺が言うと、
女はムキになって、じゃあ今から聞いてみる!と言い出した
電話したって出ねえだろ、と思いつつ、電話をかけている女を横目で見ていた
あ、●●くーん?と女が言う
何で俺の電話は無視して、こいつからの電話には出るんだよ、と思った
あ、●●=やつなんだが、わかりにくいんで以下Aにする。
女は、今俺くんとAくんのアパート通過したとこ~とかのんきにしゃべっている
それなりに盛り上がってる様子に俺はイライラした
女が、俺くんに代わるね、というので、俺はひったくるように電話をとった
なんとなく、俺といま連絡がとれていない、ということは女にしられない方がいいような気がして、久しぶり、なんて白々しいことを言っていた
なんだかわからんがすごい緊張した
お久しぶりです、と言われた
息を呑むような声だった
帰ってきたら野球行こうね、はい、って会話をして女に電話を返した
俺は喉が乾いて仕方なかった
一刻も早く酒が飲みたかった
大して飲めないのに
その日は最初からその予定だったんだが、女の部屋に泊まることになった
球場から俺の実家にはナイターだと帰るのが難しい
言っておくが、出会ってから現在に至ってもそいつと男女の関係になったことはない
深夜、床に置いてた俺の携帯が鳴った
Aからだった
ベランダに出て電話をとった
Aは、すいませんこんな深夜に、と律儀に謝ってきた
謝るとこ違うだろうが、と思ったが、別にいいよと答える心の広い俺
今どこですかと聞かれたので、女の部屋だと答えた
Aは黙っていた
俺はなぜか、言っとくけど女とは何もないからな、と口走っていた
そういえばAは安心するだろうと思った
なぜ安心させる必要があるのかわからんが
気がつくと、何で今電話してきたの?何で出なかった?と聞いていた
Aは黙っていた
なぜか、泣いてるのかと思った
本当はなんで口づけしてきたのか問い詰めたかったんだが女が寝ているし、Aは黙っている
俺はなぜかその日の試合内容を語っていた
投手がどうの、打者がどうの
そのうち、Aが搾り出すように、俺さん、ごめんなさいと言った
何が、と聞くと、帰省する日にへんなことして、と言う
俺はまさにその話がしたかったんだが聞きたいのは謝罪じゃなく理由だった
そう言うと、Aは、言えません、と言ったきり黙ってしまった
まじでどうしていいかわからん
というか、聞いてどうするのかもノープランだったんだけど
>>21
なんだったんだろうねこの頃の俺
俺はイライラして、じゃあもういいから合宿で話そう、絶対来いよ、
もう遅いから寝な、とか言って電話を切った
うちのサークル夏休みの最後の方に合宿してたんだ
技術合宿と言う名のただの観光旅行を
で、まあ悶々としたまましばらく経った
Aの方は知らんが、俺は同窓会で昔好きだった子といろいろあったり
元カノが新しい男と歩いてるの見たりして、まあ悶々としていた
女って切り替え早いよね
お夜食食べてました
そして合宿当日
Aは来た
今まで俺に懐いてたくせに、その日は同回生にべったりだった
俺は俺で同回生と行動してたからいいんだけど
夜は旅館近くの居酒屋で宴会
Aはまた女どもに囲まれてて、まあうちのサークルなんて今で言う草食男子?だらけなんで、別に嫉妬なんか起きないし、つーかうちの女共なんかって感じで、俺自身も何とも思ってなかった
しかしそこで軽い事件つうかなんつうかAが誰かに、野球の女と俺が付き合ってるのか、と聞いたらしい
野球の女は「それはねえwwwwwwww」
と否定していたが、元カノがすごい目で野球を見ていたのを見てしまった
元カノと野球の女はタイプが全然違って、全然仲良くない
宴会の後、俺は野球にメールでしっかりAに否定しておけと釘を刺された
旅館は男女に分かれて大部屋で雑魚寝
プレステ持ち込んだ勇者のお陰で男子部屋は大盛り上がり
ゲーム中のAにメールを送って外に呼び出す
まああれだよね今だから言えるけど野球に釘刺しとけって言われたのなんか口実ですよね
何分待ったか憶えてないけどすげー長く感じた
旅館の植え込みのとこでAを待っていた
Aは、ゆっくりした足取りでこっちへ向かってきた
どうも、と言われて、お前野球とのこと勘違いすんなよ!と一発目に言った
なんか緊張してた
あーなんかもう恥ずかしいわ
結局Aに翻弄されて同性愛に片足突っ込んだせいで自分の立ち位置がわからなくなった結果
いまは独り身になってる報告者が気の毒な話としか読めない
同性愛要素抜きにしても、自分にも覚えのある若さ故のもどかしさに胸をくすぐられる、良い物語だと思う。
関係を終わりにしようと告げられた時に理由を問い詰めたりしないAの背景に、おそらくは1よりも長く同性愛者であることを自覚して生きてきた経験が想起されて余計に切ない。
私はストレートですが、極上のラブストーリーを読ませていただいた気分です。
こういう物語が「同性愛の話!!」ではなく、「ちょっと珍しいラブストーリー」として受容されるような世の中になることを願います。
同性愛が治るとか治らないとかはない
病気じゃないんだし、同性愛の人に失礼
おそらく1もAもバイセクシャルなんだと思う
なんだろうね、フった側の1が未練ありまくりで切ないね
一生忘れることが出来ない恋かぁ
そんな恋しないまま結婚してしまったな
1に幸あれ
8年前の価値観にしても酷いわ。今こんなのまとめるなよ
バイで揺れ動いてる男だけどめちゃくちゃ泣いたわ。単純に読み物としても、1人の過去語りとしても、すっごい揺さぶられるなあ……。ほんと、書いてくれたことに対して物凄く感謝を述べたい。まとめてくれた管理人もありがとう。