先輩が口笛を吹くと鳥が飛んできて先輩の肩にとまった。「おー珍しい、キミどこからきたの？おうちどこ？」

今日、保護してた迷い鳥を無事飼い主に引き渡す事が出来た
と言っても直接保護したのは先輩で俺はビラ貼りとか手伝った位だけど

今週月曜、現場で作業してると、突然先輩が「シッ！」って周囲を静かにさせて、「何か聞こえる、この辺で聞こえる声じゃねえな」
とか言って高低色んな音の口笛を吹きだした。
すると先輩に向かって鳥が飛んできて肩にとまった。先輩は俺にジェスチャーで『車のドア開けろ』ってしてきて、
「おー珍しい、キミどこからきたの？おうちどこな？」とか鳥に話しかけながら俺が開けたバンに乗り込み、静かに閉めた。
んで部材が入ってる未開封の段ボールを一つ開けさせて、即席の鳥かごにして鳥を収めた。

先輩は会社に戻ってすぐエクセルでビラ作って、地図にコンパスで円書いて、その範囲内で店とかにビラ貼らせて貰えるよう頼んでくるって。
俺も手伝いますって言って範囲確認したら10km四方位ある。割と小さい鳥だったからそんなに広いのかと疑問だったが、
結果的には現場から直線で約7km先が飼い主さんの自宅だった。
先輩は「まず優先的に動物病院、ペットショップ、それから大きめのスーパーやホムセンなど」
「あとコンビニはあり次第お願いしてくれ、公民館とか駅とか人の出入りの多い所も」
「それから、後で回収とお礼するから、どこにお願いしたかもきちんと記録してくれ」
って指示して、先輩・俺他2名が東西南北それぞれに配布に出かけた。
お願いした店舗・施設の方がどこも快く掲示させてくれたのにはありがたかった。

翌火曜日の夕方頃に連絡があったけど、これは偽飼い主だった。
先輩が、「こんなこともあろうかと」ビラには『インコ保護してます』て言葉と先輩の携帯番号しか書いてない。
なので鳥の種類や色何かを問い詰めると相手はしどろもどろになって仕舞にはブツ切り。
驚く事にこの偽飼い主、なんと4名もいた。なんつー世の中だ。

そして水曜の昼前位に電話があって、先輩の質問にも淀みなく答えて、写真や獣医の診察券もあるってんでほぼ間違いないだろうと。
今日の夕方に引き合わせたら鳥がピーピー鳴いて飼い主の元に飛びかかってって本物だなぁと。

明日、早速ビラの回収とお礼に行ってくる。ザックリ端折ったけどだいぶ長くなった。

すごい!

鳥に人間運があり過ぎる!
お疲れ様でした!!