職場のグループLINEで。上司「ヤバい、首つってﾀﾋんでた」上司の太鼓持ち｢このクソ忙しい時にマジで最悪っすね、あの馬鹿女」

この人ﾀﾋぬかも、と思ってた先輩女性(異動してきたばかりの人)がやっぱり自さつしたことが1番ショックだった。
今思えば確かに前兆はあったんだけど、上の人達が見逃していた。

ある時先輩が急に3日の休みを取った。朝起きられなくなった、息ができない、苦しい、立ち上がれないって言ってた。
若手は心配してたけど、上司達はみんな大して心配してなかった。どうせサボりだろって。

上司達はというと、｢お前どこに旅行言ってたんだよw｣と笑ってた。
むしろ異動前の上司の方が大騒ぎして、｢今から君の家の近くまで行って話を聞くよ｣と2時間近く電話してたけど、｢大丈夫です、精神的な悩みは何一つありません」と何度も返してたそうだ。

上司達には｢あいつ図太いから｣｢ズル休みだろ、たまに人間そういうことしたくなる時があるんだよ。あいつ成績も悪いしな｣と言われてた。

私が先輩に｢大丈夫なんですか？｣と聞くと｢大丈夫だよー｣と答えてた。

体調の方は心療内科に行って治療していると聞いて、うちの上司以外はみんな心配してた。
だけど上司は｢病院に行く元気があるなら大丈夫！ﾀﾋにたい奴は治療しない！｣の一点張り。

最後に見たのはみんなで飲み会をやったとき。

他の部署の人達もきて、その部署には先輩が仲良くしてる女性社員がいた。

その女性社員は結婚したばかりでハイになってたようで、｢Aちゃん(先輩)も、家でも仕事でも苦労続きなんですから努力して幸せにならないとですね！｣と笑ってた。

先輩の家庭は複雑で、母親との仲は険悪で、逃げるように地方から上京してきていたらしい。

それを知ってる若手みんなは｢えっ今それ言うの？｣と思ったし、先輩女性も｢私、努力してない不幸な女に見えますか｣と無表情で言っていた。

｢そうでは無いんですけど、もっと努力すれば必ず幸せになります！！｣と本当に悪気ない感じで返す女性社員見て｢馬鹿だなあ｣と思った。

上司達はと言うと、｢そうだそうだ！努力して男を手に入れろー！！｣｢やっぱそう言われる女ってさ、そう言われるだけの原因があるんだよな｣と言っていた。

そしたら先輩、｢酔いが回ってしんどいので帰ります｣と笑顔で帰り支度を始めた。
上司達もそこで｢からかいすぎた｣と思ったのか｢折角楽しい場だしもうちょっと｣と引き止めたけれど帰り支度を続けた。

そして別の部署の女性社員と私の肩に手を置いて、｢じゃあね。幸せになってね。君達元気でね。｣とぽんと叩いて帰って行った。

そのまま冬休みに入り、休み明け先輩は来なかった。
あいつまたサボりか！？と上司が電話をかけたけど出なかった。
私からも何度かけても出なかった。LINEも既読にならなかった。

部長は｢あいつ一人暮らしだったよな？親御さんにも連絡して、家も見に行こう｣

と上司と2人で見に行った。
そして部長以外のメンバーを入れたグループLINEに、上司から｢ヤバい 首吊ってﾀﾋんでた」年配の上司の太鼓持ちが｢このくそ忙しい時に マジで最悪っすねあの馬鹿女」とLINE返した。

もう事務所がお通夜だった。傷ついてるだろうな、可哀想だなと思ってたし、嫌な予感はしていた。

人事から私達に｢何かあったか教えて欲しい｣というメールと、上司からのLINEで｢何も言わないように｣という連絡が同時に来た。

そして部長も招待してるグループLINEには｢とても頑張って仕事をしていたし、みんなからも好かれていたので大変悲しいことです。若手のケアに務め、目標達成のため、彼女の分も頑張ります｣
と返していた。

若手はどうしたかと言うと、全員揃って上司の言動を人事にチクった。上司は即クビになった。
あと女性社員も自さつの原因だと噂された。それだけでなく｢あんたが追い詰めた！｣と直接怒る人もいたらしく、退職した。

異動前の上司は｢あの時分かっていてやれば良かった。気づかなかった｣と言って今でも悔やんでる。

だけど異動前の上司も慰めの言葉は嘘っぽかったし、先輩の話を聞いていると

｢君は一人ぼっちで、お母さんからも逃げて、支えもなく仕事して、抱えてるものは大きいんじゃないの？絶対精神的に辛いと思うし、周りにも言っておいてあげようか｣

という言い方をしてた。それ認めるの辛いんじゃ？

あと、クビになった上司と異動前の上司はライバル関係にあったから、｢そちらの部下が体調崩したんですよね？心配だなあ～｣とニコニコ笑ってて楽しそうだったんだよね。

これはみんな言ってて、｢野次馬根性だな｣と冷めた目で見てた。

多分何もかもが先輩を追い詰めちゃったんだと思う。
優しい人だった。
いつも気にかけてくれた。ご飯も一緒に行った。
家庭からも逃げて、頑張って治療して、仕事も男並みにこなして、疲れちゃったんだと思う。
生きてて欲しかった。