593: 22/12/31(土) 23:56:13 ID:Mr.og.L1
同僚に高学歴な事だけが自慢な人がいた。
仮にK子とするが、K子は確かに出身大学は一流と呼ばれる学校で、よく自慢げに語っていた。
同期入社という事で初めの方は一緒に食事に行ったりと比較的仲良くしていた方だと思う。
でもK子の自慢は学歴、本当に学歴だけで、仕事に関しては正直ポンコツとしか言いようがないレベルだった。
元々ちょっとありえないレベルのミス、料理で例えるなら「カレーを作るのにじゃがいもや人参を皮も剥かずに直接入れる」とか
「もやしを大量に入れて台無しにする」とか、そういうレベルのミス。
それでも若い時は「若くて優秀な学歴の女子社員」という事で何とか許されていたが、20代も後半になると徐々に許されなくなり
私含め同期とも色々な面で差がつき始めてから、K子はどんどんおかしくなっていった。
まず自分のミスを隠したり、平気で他人に責任転嫁する様になった。
「あの人に頼まれた」「○○さんにこう言われたからこうしただけです」「◇◇に勝手に修正された!」みたいな。
ミスも半端に社歴と経験だけはついてきたから、料理で例えるなら「カレーに隠し味として秋刀魚とししゃもを入れた」
「カレー色の絵の具を垂らしてカレーっぽい何かを客に出した。ルーを買うお金は計上はされてるが実際には購入せず使途不明金に」
「『そもそもカレーを私に作らせるのがおかしい。女性差別では?』などとゴネて着手しない」といった風に、どんどんタチが悪くなっていった。
周囲からはすっかり総スカンになり、この辺りで私も社外での付き合いは避ける様になったが、何故か彼女の認識では
「高学歴で優秀な筈の私なのに皆が協力してくれないし邪魔されるせいで上手くいかない」という風になっていた様だ。
マジかと思うがマジで、K子が仕事の愚痴を飲み会などで語る時はほぼ「理解されない私」の愚痴だったし
上司との面談で外にも漏れ聞こえるぐらい泣きながら上記の自説を語ってた事もあるから、少なくともある程度は本気だったと思う。
無能で厄介なだけでも悲惨だけど、周囲への態度も露骨に悪く、攻撃的になった。
中途入社してきた社員の学歴を無理矢理聞き出した挙げ句「そんな低学歴じゃウチじゃやっていけないよ」「どうせあなたモテないでしょ笑」
と言い放ち昼休み中のオフィスを騒然とさせたり(その中途社員は一年持たずに転職していった)
同じく休憩中の若手女性社員がラインしているのを盗み見て「そんな彼氏と下らない事やってるからアンタはミスばっかで仕事出来ないんだよ!」と
怒鳴り散らしたり(実際若手は多少ミスはあったがK子よりは当然全然マシだった、結局その子も色々あって退職してしまった)
社員の雑談に勝手に混ざっては自説を披露してうんざりさせたり、かと思えば上司の普通の指導に噛みついて会議を混乱させたり、
言葉での暴言、パワハラ、後輩(若手)イジメ、転職者へのイビリなんて、当然の如く当たり前に、やりたい放題。
会社は良くも悪くもホワイト気味だから、K子含めた問題社員への対応は基本的になあなあで及び腰。
注意はされているんだろうけど弱腰だしK子もその事を分かってやっているかの如く周囲に不快とヘイトを撒き散らしていた。
そんな調子なので、ますます社内では浮いて嫌われ者になっていった。
そんなK子も30歳を過ぎて、とうとう婚活を始めた。聞いても無いのに飲みの席でペラペラ喋っていた。
意を決して相談所に登録して婚活をやっていたらしいのだが、相手に求める最低限の条件は
「最低でも自分と同程度の高学歴が絶対条件。申し訳無いけど低学歴の人はそれだけで尊敬が出来ない」
「もちろん自分より高年収の人が良い、ゆくゆくは専業主婦がしたいからある程度稼げてないと嫌」
「身だしなみも大事だから外見も人並みが良いな(と言いつつ基準はK子がファンだった森山未來がラインだとほざいていた)」
後は、「出来れば」の条件として、家事スキルが高い人(K子は自称家事苦手)、両親との同居か二世帯住宅希望、長男以外、話が上手くて優しい人、などなど……
内心これは無理だろうと思ったが、K子とは既に色々トラブルがあったから
「そうなんだ、K子みたいな人ならきっと希望の相手と出会えるよ、頑張ってね」と応援した。
まさか真に受けないよなーと思ってたけど、本当に真に受けたから逆にこちらがビビってしまった。
「今までロクな男がいなかったから」と交際相手もいなかったというK子の経験の無さが如実に出てしまった、と思いたい。
私が知る限り、本当にK子は婚活始める前まで、異性との交際経験すらまともに無かった筈なので(もしあったら全力で自慢してくるタイプだった)。
当然K子は苦戦していた。K子は不美人とまではいかないが美人では無い。何よりファッションセンスが悪い。
私服だと中学生か高校生がイオンで買ってきた様なスタイルで「お洒落してきて」旅行や合コンに来るのだから恐ろしい。
ウチの会社は中堅レベルで、社内評価では最低辺のK子でもそれなりに貰っているから、平均程度の男性会社員なら余裕で足切りレベル。
となると「高学歴かつ高収入で、森山未來程度には顔が良く、性格が良くて家事も率先してやる、出来れば両親と同居可能な人」が
「外見はイマイチ、家事は苦手、年収はまあ普通、性格と口は悪い」様な人を選ぶのか?という話になる。
当然、K子は選ばれずに、足掛け6年婚活をやっていたが、結局諦めたらしい。
その頃からK子は、少しはマシになっていた。相変わらず周囲への当たりはキツイしミスも多いが、以前みたいな理不尽なキレ方はしなく…
なっては無かったけど、だいぶ減っていた。
年末の忘年会で、仲違いしていた筈の私(私が結婚した時に旦那の写真をせがまれ見せたら「何これ、○○ツトム君みたい笑」と嘲笑され
またデザイナーである旦那に相場より格安で部署の仕事を請け負って貰ったら、「癒着だ!」って騒がれ
社内の色んな部署に無い事無い事語り、危うく当時のプロジェクトリーダーを降ろされる寸前まで追い詰められる羽目になった事など)
の席の近くに何故かK子が寄って来て、色々話しかけてきた。
何でも、今猫を飼うために色々保護猫団体にメッセージ送ってみたけど、独身ってだけで警戒される。
○○(私)は以前猫を飼っていたって言ってたけど、どこに行けば良いの?という相談を受けた。
まあ相談自体はまともだったので、私が世話になった団体の方を紹介してあげた。
またK子は、今はヨガにハマっている、何れは自分もヨガ教室を開きたい(週末だけとか)
インストラクターの資格を取る勉強をしてるのーなどと、聞いても無いのにべらべら喋っていた。
まあ私は「どうせ婚活が上手くいかなかったから、独身を満喫しようと必タヒなんだなー」と性格悪い事を思っていた。
そして年明けの始めの出社日。K子は出社して来なかった。
以前にも長期休み明けにはズル休みする事がままあったので、またそれかと思い皆誰も心配していなかった。
一応上司は何度か電話したけど、出なかったらしい。
そして数日経っても出社する様子が無いので、上司が緊急連絡先のK子両親に連絡、両親がK子の自宅に行くと、K子は亡くなっていた。自タヒだった。
K子の通夜・葬式には上司以外誰も出席しなかった。
出席した上司によると、K子とK子の両親、親戚が数名以外は来ておらず
「○○(K子の弟か兄?)も忙しいから来ないなんて…」と泣きながら愚痴っていたそうだ。
友人らしい出席者の姿も見当たらず、寂しい葬式だったという。
K子の訃報を聞いて、社内は浮かれていた。
「不謹慎だけど、本当にせいせいした!」って言って、わざわざ赤飯弁当持って来て食べていた人もいた。
「祝いの花でも送ってやろうかしらw」と笑っていた人もいた。
でも、赤飯弁当の社員は、本当に真面目な人なのにK子に目をつけられて休職する程イビられていたし、
祝いの花の人は、身内の不幸を「アンタの日頃の行いが悪いからw」「急に休んで迷惑をかけないで!
などとK子に暴言を吐きかけられていたから、皆誰も止めなかった。
K子がいなくなってから、休職していた人も戻って来たりして、オフィスは本当に空気が明るくなった。
皆、K子には気を使い、恐れていた。私も同じだった。
K子が亡くなった前年末は、K子なりに前向きに生きようとしていた筈なのに、何故自タヒを選んだか分からない。
コロナ禍で会社の業績も下がり、先行き暗い時代への絶望もあったのかも知れない。
でも、上司によると、K子が亡くなったのは出社日の夜だったという。
もしあの時、誰か一人でも友人か知人が、心配して連絡していたら、K子はタヒななかったんじゃないかと、今でも思ってしまう。
あんなに自分もK子に苦しめられた筈なのに、どうしようもなく落ち込んでしまう。
プライドを最後まで捨てられず、周囲に八つ当たりし、孤独に亡くなったのは、正直言って自業自得とすら思うのに。
それでも、命まではって思ってしまう自分は、良い人を気取りたい偽善者なのだろう。
新年を前に吐き捨てる。
来年、は無理でも、せめて何年かしたら、K子の事を考えて暗い気分にならず、素直に新年を迎えられる様に、気持ちを切り替えたい。
>>595
古来よりタヒは忌み事である。それがどんな人間や動物や命の無い縫い針であってもマイナスの方向に精神を引っ張られてしまうため、
日本人はそれを忌み事として分類し、宗教や儀式やおまじないなどでマイナスに引っ張られた精神をプラスに戻すための対策を練ってきた。
同僚が行った赤飯を炊いたり花を贈りたいと喜んだりしたことはいわゆるトゲトゲ言葉というものであり、一種の呪いである。そういう言葉は耳にした人の精神をマイナスに引っ張る作用がある。
タヒんだ人への悪口は受け止める対象がもうこの世にいないので、流れ弾となって聞いた人をマイナスに引っ張りやすい。この予防として日本人は、タヒんだ人のことを悪くいうもんじゃないと諌める言葉を作った。
忌み事やトゲトゲに触れて心がマイナスに引きずられ落ち込んでしまうのは、人間の心の自然な動きだ。あなたの心は自然な動きをしているだけ。
人の心のプラスマイナスは数学と異なり砂糖と塩のようなもので、忌みごとに触れたことで受けたしょっぱさは、そいつが悪いやつだったという砂糖をぶっかけても打ち消しあって無味にはならない。
だからK子のことをモヤモヤ思うこともまた自然なので、自分を責めないで良い
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引用元: https://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1669351658/
でもガッツポーズしたんでしょうね
敵が死んだと思え
長いわ読みづらいわ
頭悪いなこいつ
>>3
まさかのK子黄泉がえり降臨
>>3
契約書読まずにサインして騙されそうw
まぁカレーに例えてる部分は、変な奴wって思いました
>>5
馬鹿なんだよね?
上司が何度か電話して出なかったんだから、更に「誰かが連絡してたら」なんて思わないな