女性だけを狙った有名なぶつかり男がいた。男子「ノロノロ歩いてる女が悪い、どうせ歩きスマホしてたんだろ？」みんな「…」→後日…

人をわけもなく疑う？人って、自分が普段やってるから他人に対してもそう思うんだな、と実感した出来事。

通ってる大学の最寄駅に女性だけを狙ったぶつかり男がいて、女子学生の間では有名だった。動画を撮って警察に通報した人がいたらしく、最近は見なくなっていたのだが…サークルの同期の男子がそれに対してお怒り表明。
「ちんたらノロノロ歩いてぶつかられる女が悪い」
「どうせ歩きスマホしてたんだろ？ぶつかりおじさんの方が被害者だよな」
「ぶつかられそうになっても避ければいいのに。人を犯罪者に仕立て上げて女って最悪」
…と、サークルの飲み会で(聞いてもいないのに)大演説。

そのぶつかり男については知り合いが動画撮影に協力してたから自分も動画を見たけど、歩きスマホもせず邪魔にならないところを歩いてるだけの女子学生を見つけると、進路を変えて突進。すごい時は、反対方向を歩いてたのにわざわざターンして後ろから体当たり。
広い通路だし後ろから結構な勢いで体当たりするので、ゴルゴでもない限り避けられないと思う。(気配を察知できたところで被害者が避けなきゃならない道理なんてないし。)
…とは思ったものの、その男子と話すのも嫌だったのでみんな「ハイハイ」と放置。
どうしてあんな偏った考え方になるかなぁ、と不思議に思っていた。

そしたら、別の日に駅でその男子を見かけた。
まあまあ混雑してる時間帯、歩きスマホをしながら文字通りちんたら歩き。
エスカレーターの人が歩いてる側でもゆっくり歩くから、その男子の後ろからはノロノロ渋滞。
ウンザリしつつ、彼の数名分ほど後ろから結構長いエスカレーターを上ってたら、なんと上り切ったところで立ち止まった。
エレベーターは動いてるから後ろはどんどん詰まるし、「あっ、これヤバいかも」と思った次の瞬間、詰まりが解消されて前へ進めるようになった。

なんだったんだ…と思いエレベーターを上り切ると、横に逸れたところで例の男子とサラリーマン、駅員が話してた。
「後ろに人がいるのに立ち止まってスマホなんて～」と怒鳴るサラリーマン、「だからって突き飛ばすなんて！」とキレる男子、なだめる駅員…って感じ。
立ち止まったままの男子を後続のサラリーマンが突き飛ばして流れを再開させたって感じだったのかな。

そのまま通り過ぎたしほんの数日前のことなのでその後どうなったかはわからないけど、彼がぶつかり被害女性のことを言った「ちんたらノロノロ」「歩きスマホしながら」がそのまま彼自身だったので、なんだかいろいろと納得してしまった。