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霊能力を持ってる相棒と連絡が取れなくなったから思い出を書く。

コメント(8)

 

1: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 08:30:09.27 ID:BHrHSN550

もう三年以上取れてない
多分もう死んでるとは思うけど、
どこかに彼の痕跡を残したいのでつらつら書いていく
基本的には見聞きしたことをそのまま書いてく
フェイクはないけど文章力的にまるで自分がそこにいたように書くのは勘弁してくれ

2: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 08:31:55.97 ID:BHrHSN550
駅前の コンビニの深夜バイトをしていた時、
シフトがいつも一緒にだった相棒との話。
偏見もあるが経験上深夜のコンビニでバイトをやる奴は大体どこか変な奴が多い。
そいつは吃音が激しく少しコミュ障気味だったが、
だからと言って全く話せないということもなく、
普通に馬鹿話も出来るようなやつだった。
ただどんな時でもニコニコというより引きつりながらも
ニヤニヤしているような不気味なところが少し気になっていた。
ある日バイトが終わって家に帰ろうと自転車に鍵をさしたところで
自転車がパンクしているのに気がついた。
変な奴にイタズラされたかとその日は仕方なく
二つ駅を超えた実家まで電車に乗って帰ることにした。
改札を抜けると、そこには電車を待っている相棒がいた。
3: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 08:34:10.59 ID:BHrHSN550
そういえば相棒はわざわざ隣の市から電車で通っていたなと思い出し、
方向も同じだったので声をかけて一緒に帰ろうと思った。
声をかけようと近づいた時、相棒の様子がいつもと違う事に気がついた。
冬だというのに額に汗を浮かべながらニヤニヤと何かを見つめているのだ。
声がかけづらくなんとなく相棒の視線を追うと、
反対側のホームに黒いスーツのOL風の女性が立っていた。
OL風の女性は眉間に深くシワを寄せ相棒をにらみ返しているようだった。
早朝から変な男にニヤニヤ見つめられたらさぞ気持ち悪かろうと思い
俺は相棒に声をかけて窘めようとした。
しかし相棒は視線をOL風の女性から外すことなく、
自分の人差し指をなめ、その指をあろうことか俺の目の上になでつけてきた。
汚ねえ、とのけぞる俺の腕を掴んだ相棒はそれでも視線をOL風の女性から外すことなく、
顎でOL風の女性の方向を見るように俺に促してきた。
訝しみながら視線をやった俺は思わず唾を飲みOL風の女性から視線を逸らしてしまった。
4: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 08:36:25.83 ID:BHrHSN550
そこには薄汚れたスーツを着た丸ハゲの女が裸足で立っていた。
口の端に泡になった唾を貯め歯をむき出しにして睨む女は、どう見ても普通じゃなかった。
恐怖で黙って下を向いている間に上りも下りも何本か電車が通り過ぎた。
暫くそうしていると、ふと相棒が俺の肩を軽く叩いた。
見れば女の姿はすでになく、駅には通勤客が電車を待っているごく普通の風景になっていた。
もう大丈夫だから、と言った相棒は駅のベンチに座ろうと持ちかけてきた。
言う通りに俺がベンチに腰掛けると相棒持参の水筒の水を飲むように言ってきた。
水筒の水は果汁のジュースを物凄く薄めたような味がした。
5: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 08:39:03.02 ID:BHrHSN550
「あれ、なに?」
一息ついた俺は相棒に尋ねた。
「な、なんて言えばいいのかな。難しいな」
「幽霊?」
「に、似たようなもん、かな」
「いやー、マジでびびったわ。俺初めて見たよ、幽霊」
「そ、そうなんだ」
「なに、朝とか関係ないんだ。夜だけだと思ってた。
あれか、人身事故で死んだ女の幽霊とか? あれ」
「ちょ、ちょっと違う」
「つーかなに、お前見える人? すげーじゃん。TV出れるじゃん」
「や、やな事しかないよ」
「あれ、つーか俺も見えたじゃん。俺も凄くね」
「ご、ごめん」
「ごめん? なにが? 超能力者じゃん俺ら。お金稼げちゃうよ。この力」
「ち、力じゃない。開いちゃっただけ」
「なんだよー、テンション低いなー。マジでTVに売り込もうぜ。俺ら。超能力コンビでさ」
「さ、詐欺師に住所氏名がバレて嬉しい? 同じ事だよ」
「は?」
「み、見えちゃうと寄ってくるよ。対処できる?
俺は対処できなくて、小さい時に声を盗られたよ。だから今でもうまくしゃべれない」
「マジ?」
「よ、よくあるんだ。俺の近くに長くいると感染するみたいに開いちゃう事が。
だから同じ人とシフト組まないでくれって、て、店長に言ってたのに」
「え、マジなの? 色々やばいの?」
「さ、さっきのは特にやばい」
「え?」
「あ、あれ、元は多分生き霊。姿が生々しすぎるから。
人身事故にあったってよりも、故意に人身事故を起こしてた女の生き霊。
悪意が喜びと混じってる。相当性格がねじ曲がってるね」
「生き霊? 元?」
「じ、人身事故を起こしてた女の思念が悪意を核に独立して形になってる。
元の女は精気を今でも抜かれてるけどもうコントロールはできてない。
精気が流れ続けてる限りあれはどうやっても消えない。
死人の念なんかより、よっぽど強い」
「え? もしかして、祟られた? 俺?」
「た、多分大丈夫。あれ髪なかったでしょ? 一回、誰かに祓われてる。
なんて言えばいいかな。女は髪に霊力があるからあれだけなくなってると祟る力は少なくなる。
大分強引に祓われたみたいだね」
「OK、OK。弱ってるのね。うわー、びびったわ、マジ」
7: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 08:43:28.90 ID:BHrHSN550
「あ、安心しちゃダメ。力はなくても、存在としての元々の行動、
あいつの場合は人を線路に落とすって事はできるし、
力がないから俺たちみたいに開いちゃってるやつから奪おうとする」
「やばい?」
「お、俺の場合は笑っておまえなんかなんでもないぞって威嚇したり、
教えてもらった破邪の水を普段から飲んでるからこれ以上近づかなければ大丈夫」
「さっき貰った水?」
「そう。そ、それにどっちかっていうとあいつがなにもしないように見張ってないと。
誰かが線路に引っ張られちゃうかも」
「見てるだけでいいの?」
「い、一度祓われたからかかなり警戒してる。だからそれでも十分効果あるはず」
「俺は?」
「い、家に神棚か仏壇ある?」
「ない」
「う、氏子とか檀家になってるところある? それかよく寄る神社仏閣」
「ないよ」
「じ、じゃあお手上げ。近づかないのが一番。
ここだけじゃなく心霊スポットとかもこれからは近づかない方がいいよ」
「実質放置かよ」
「ほ、他に方法がないもん。一度開いちゃたら閉じられないから後は対処するしかない。
だから言ったじゃん。やな事ばっかだって」
「マジか」
「だ、だから俺深夜のバイトしか出来ないんだ。
昼間は仲間が多すぎるし、昼間だからって安心できないのは今わかったでしょ?」
「いやって程にね」
「し、深夜のコンビニなら同僚は少ないし、
夜でも人が比較的多いから悪いのが居着きづらいんだ」
「嘘でしょ? 俺どうすりゃいいの?」
「し、心身ともに清く、活力ある生活を心がけて」
「深夜のバイトしてるフリーターでそれは、無理じゃない?」
「よ、余計な災難に巻き込まれたくないでしょ? 頑張ってよ。
大丈夫。死人や生き霊よりも生きてる人間の方が根本的にはよっぽど強いはずだからさ」
8: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 08:50:36.44 ID:BHrHSN550
「訳わかんねえよ。なんなん、マジで」
「こ、これから一緒のシフトの時色々教えてあげるよ。
そんなことより家に帰ったら塩で頭洗って」
「はあ? なんで」
「あ、頭。触ってみて。ちょっとあいつとつながってる。予想よりしぶといかも」
恐る恐る頭を触ってみると、長い髪の毛がごっそり指に絡みついてきた。
「そ、それ、あいつの毛。結構精気抜かれたかも」
そう言うと、相棒は大声で笑いだした。
「ほ、ほら、笑って。笑うのが一番手っ取り早いお祓いだよ」
引きつった笑いしかでない俺は、その時初めて相棒の引きつったニヤニヤ笑いの意味を痛感した。
その日は結局歩いて家に帰った。
家に帰るとすぐ風呂に入り相棒の言うとおり塩で頭を何度も洗った。
塩の粒で頭皮が荒れてヒリヒリ痛んだが、その日はそれ以上何にもなかった。
恐怖と興奮でなかなか寝付けなかった。
起きればまたバイトで、シフトの相棒はまたあいつだ。
相棒のニヤニヤ顔を想像すると、不思議に今まで感じたことのない親近感を覚えた。
9: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 08:54:47.16 ID:BHrHSN550
コンビニの深夜バイトでいつも一緒だった相棒との話2
相棒には所謂霊能力があった。
霊能力といっても超常的なものが見えるだけだったが、
その力の厄介なところは近くに長くいた人間にもその力が伝染するところだった。
彼は自分の力も含め、そのことを『開いちゃった』と表現していた。
その表現通りその力は一度開くとどんなことをしても閉じることはないらしく、
彼はそのことで大変な苦労をしてきたようだ。
そして残念なことにいつも一緒のシフトに入っていた俺も
またある日突然『開いちゃった』のだからたまらない。
俺が『開いちゃった』翌日もバイトのシフトは相棒とだった。
バイト先のコンビニは駅前だったので終電が終わるまでは深夜といえども比較的忙しかった。
それでも終電が過ぎ近所の居酒屋が閉まると徐々に客足は少なくなる。
午前二時から四時ぐらいまでは腰を据えて雑談に興じる程度には暇になった。
俺はその日相棒がなぜ『開いちゃった』のかを根掘り葉掘り聞きだした。
10: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 08:57:26.82 ID:BHrHSN550
相棒は生まれた時はごく普通の少年で見えるどころかどちらかというと
その手の話は全く信じておらず、
どちらかといえばやんちゃな少年だったと言っていた。
そんなやんちゃだった相棒が中学生になってすぐに、相棒の両親が離婚した。
離婚の詳しい原因は相棒自身も知らないらしいが、
多分母親の浮気が原因だと相棒は言っていた。
そして離婚の後父親はキリスト系の新興宗教にはまり、
土日のたびに力ずくでその宗教の奉仕活動に相棒は参加させられていた。
やんちゃな少年がスーツを着て同級生もいる近所の家々を巡り神への懺悔を説く。
家に帰ればスーパーの惣菜かコンビニ弁当の夕食。
文句を言えば父親からの容赦ない体罰。
宗教狂いのうわさで友人とも疎遠になり学校でも孤独な日々。
そんな生活に多感な中学生が耐えられるはずもなく、相棒はある日家出をした。
家出といっても金があるわけでもなく、どこか遠くに行くことはできない。
だからといって深夜に中学生が一人でうろうろしているのはあまりに目立った。
悩んだ挙句相棒は町はずれにある神社の境内に寝泊まりすることにした。
父親の宗教狂いの反動か、相棒は宗教施設に敬意も恐怖も感じてはいなかったと言っていた。
普通に考えれば深夜の神社はどこか不気味に思えるが、
敬意も恐怖もなければ人気のない神社はさぞかし快適な仮宿に見えた事だろう。
相棒は拝殿の扉の鍵を石で叩いて壊し、中に入って寝転んだ。
天井の木目を眺めていると母親がいた頃の楽しい思い出や
明るかった夕食の風景の思い出がよみがえり、
相棒には無性に現状が腹立たしく思えた。
そのまま長い時間眠らずに惚けていた相棒は誰かが境内の階段を駆け上がってくる音で我に返った。
13: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 09:00:26.27 ID:BHrHSN550
見れば怒りに顔を赤くした相棒の父親だった。
父親は肩に相棒の自転車を担いでいた。
相棒は自転車を隠すのを忘れていた。
相棒を探していた父親は境内の入り口に置かれた自転車を見て
相棒が境内に隠れているのを確信したらしい。
相棒の父親は相棒が家出をした事に怒っていたわけではなかった。
肩に担いだ自転車を地面に叩きつけた父親は神社が邪教の神殿である事を口汚く罵り、
そこに相棒が隠れた事に怒りをあらわにしていた。
子供の安否よりも自分の宗教的信条を優先している父親に叫び出したい衝動を相棒は必死に我慢した。
父親の姿を見た瞬間の僅かな安堵感を踏みにじられたような気がして、
相棒は怒りでさえ父親に向けたくはなかった。
口を手で押さえ必死に我慢していた相棒は、ふと拝殿内の空気が変わった事に気がついた。
湿った苔の匂いが充満し、水の中にいるように空気が粘り着いてきたと相棒は言っていた。
見れば、拝殿の角に何かがうずくまっているのに相棒は気がついた。
明かりもなく真っ暗だったのに、相棒にはそれの姿がよく見えた。
それはまばらに毛の生えた巨大なナメクジによく似ていた。
深緑色の体に山吹色の縞が入った体をくねらせてそいつは相棒に近づいてきた。
「いらぬなら貰うてやる」
頭の中に声が響いたように思えたと相棒は言っていた。
そいつは相棒に近づくと、体を持ち上げて相棒にのしかかってきた。
思わず体を縮めたが、なんの感触も相棒は感じなかった。
その代わり、むせ返るような苔の匂いが相棒の鼻をついた。
体に入った苔の匂いは相棒の体の中で膨らみ、
呼吸の代わりに身体中の穴という穴から勢いよく抜けていった。
あまりの恐怖に矢も楯もなく拝殿を飛び出した相棒は、
未だ怒りに狂う父親にすがりついて助けを求めた時に
自分からなんの声も出ていない事に初めて気がついた。
14: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 09:01:38.93 ID:BHrHSN550
「そ、その時盗られちゃたんだろうね。声」
「そいつに盗られた時、開いちゃったの?」
「た、多分」
「で、結局そいつなんだったの?」
「か、神様かな?」
「迷惑な神様だな」
「か、神様的には善意だったと思うけどね」
「善意?」
「お、俺が話したくないって思ってたから声を持ってったんじゃないかな」
「開いちゃたのは?」
「お、俺が父親の汚い面をもう見たくないって思ってたから
他のものが見えるようにしてくれたのかなぁ」
「よく分からん」
「き、きっとそんなもんだよ神様なんて。
全部こっちの都合のいいようにはならないでしょ」
「迷惑な話だ」
「お、俺友達いなかったから、感染るようにしてくれたのかもね」
「え?」
「な、なんでもない」
お互い頑張ろうと言って俺の肩を叩いた相棒はどこか嬉しそうに見えた。
俺が相棒の肩を叩き返した時、朝刊の束を抱えた業者が元気よく挨拶して店に入ってきた。
そうして俺と相棒はバイトが終わる6時まで、再び慌ただしい業務に戻った。
15: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 09:08:47.44 ID:BHrHSN550
続きは昼過ぎごろに書く
17: ゅ ◆Mo//Ipyyq2 2016/06/19(日) 09:46:58.58 ID:Ot4kJzUZ0
巨大ナメクジこわい
18: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 09:48:34.80 ID:yJ6wM9P50
>>1
からも伝播するのか?
だとしたら、これ読んでる俺らにも伝播するのかな?
だとしたら少し楽しみかも
21: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 10:41:48.20 ID:n4kFEvVX0
気になるw
36: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 15:21:02.06 ID:lXUMeHWk0
続きよろしく
37: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 15:31:17.68 ID:BHrHSN550
コンビニの深夜バイトでいつも一緒だった相棒との話3
バイト先の相棒には幽霊が見えた。
見えたところでなにもできないので、相棒は威嚇の意味を込めて笑顔を浮かべる。
しかし恐怖のために笑顔はいつも引きつり、
はたから見るとニヤニヤしている不審者のようだった。
そしてその力が伝染した俺もそのニヤニヤ笑いまで感染ってしまったのは心底困った。
深夜バイトが終わった俺と相棒は近くのファミレスに入り、
時間的には朝食だが俺と相棒的には夕食を食べながら、
俺は相棒が『開いちゃった』後どうやって対処したのかを聞いていた。
38: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 15:33:06.58 ID:BHrHSN550
相棒は宗教狂いの父親から逃げ出した時『開いちゃった』だけではなく、
その時に見えた何かに声を奪われた。
当初相棒はストレスによる一時的な失語症という診断でカウンセラー通いをしていたが、
いつしか、突然恐ろしいものを見たかのように暴れ出したり
引きつけを起こすことで統合失調症の疑いまでかけらられるようになっていた。
父親はそんな相棒を見て自分の宗教狂いを反省するどころかますますのめり込み、
家財を売り寄付に充て、仕事を変えて奉仕の時間を増やしていった。
それでも相棒に回復の兆しが見えなければ宗派を変えたり元の宗教を変えたりと、
宗教というカテゴリーそのものへの依存を高めていった。
やがて売り払えるめぼしい家財もなくなり、
宗教活動のための欠勤が目立つようになった父親が仕事を解雇されたあたりで、
相棒の父親は相棒の養育を放棄した。
そうして高校生になっていた相棒は高校の担任の勧めで里親に預けられることになった。
父親への説得も担任が行ったが、相棒に父親は相棒になんの執着も見せずに
その説得に二つ返事で応じた。
もう、父親の目に俺は映っていなかったんだろうね。
相棒は静かにそう呟いた。
39: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 15:35:20.88 ID:BHrHSN550
里親に選ばれたのは、遠く離れた市の地付きの一族の家だった。
里親はともに六十台の老夫婦で、
三十台の息子夫婦と隠居して離れでひっそり暮らしている八十台の爺さんの五人家族だった。
相棒が失語症を患っていることとそのほかの精神疾患も疑われるという説明は
里親斡旋の団体の職員が里親一家に代わりに説明してくれた。
里親一家はそんな破名詩など何も気にすることなく暖かく相棒を受け入れてくれた。
生活の折々で里親一家は筆談を使ったコミュニケーションをめんどくさがらず行ってくれていたが、
そのころ完全に人間不信になっていた相棒は、そのことを疎ましくさえ思っていた。
そんな生活が三か月も続いたころ、庭の池の手入れを相棒は里親から頼まれた。
おそらく、いつも部屋に閉じこもっている相棒の気分転換になればとの配慮だったのだろうが、
相棒が池の藻を網ですくっている時に事件は起きてしまった。
40: 本当にあった怖い名無し 2016/06/19(日) 15:36:52.26 ID:BHrHSN550
水面に反射してギラギラと照り返していた日の光が急になくなったことに相棒は気が付いた。
ふと、真冬のような冷気が拭きつけた。
夏だというのにサンダル履きの足先は痛いほど冷えている。
相棒は不思議に思う事すらなかった。
そのころにはそれが予兆であることをいやというほど理解していたからだ。
あれ以来防ぐことも避けることも出来ずに味わってきたことの予兆だった。
相棒は恐る恐る水面から顔を上げた。
恐怖で汗が噴き出るがあたりに充満する冷気ですぐに冷え、
相棒は歯の根が合わないほど凍えていた。
しかし水面には何もいなかった。
水面は波紋一つ立てず、抹茶のような濁った水を湛えていた。
ほっと一息ついた。
しかしすぐに別の異変に相棒は気が付いた。
あたりが暗すぎるのだ。
池の周りは高い木はなく日を遮るものなんて一つもないはずなのにあたりはやけに暗い。
池の反対側の水面にはしっかりと太陽が映っているから、急に曇ったわけでもない。
そうなるとあとは一つだった。
何かが覆いかぶさるように日の光を遮っているのだ。
相棒は殆ど自分の意志ですらないまま、上を仰ぎ見た。
見上げると、全身の皮膚が透明な巨人が、
真っ赤な筋肉が透けた顔に真ん丸な目で相棒をじっと見つめていた。
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コメント
  1. 名無しのキスログ 2017年08月27日 at 17:23

    ラノベ作家志望の人が書いた文章という感じ

  2. 名無しのキスログ 2017年08月27日 at 18:25

    途中まで面白かった

  3. 名無しのキスログ 2017年08月27日 at 22:21

    泣く程会いたい友達がいるなんて羨ましいな

  4. 名無しのキスログ 2017年09月04日 at 10:54

    見える人の近くに居ると見える場合がある。
    これは一時的な作用の場合が多く、離れると見えなくなる事が多い。
    ただ、一旦見ちまうとその存在を認識するから回路は残ってしまうから再度見やすくはなる。
    友達は完全に霊体と取引した形だから元には戻らない。
    神と呼ばれてる存在は人が想像してるほど人間に都合が良い存在じゃない。
    殆どはギブアンドテイクの関係だ。
    あと、眉の上に唾を付けるのは有名なまじないだ。
    眉唾ものって言葉は怪しげな話を指すが、元々は狐に化かされない様に眉に唾を付けたまじないが、怪しげな話を狐になぞらえて騙されない様に注意喚起で眉唾ものの話とか表現してる。

  5. 名無しのキスログ 2017年09月04日 at 11:06

    あと催眠術だが状況説明の文章が正確なら不可能に近い。
    催眠状態の被験者に幻視、幻聴、幻触を摺り込むことは可能だが、それには誘導が必要。
    疲れて注意力が散漫な状態なら強い圧力や誘導で多少のマインドコントロールは可能だが、駅でばったり会って瞬間的に催眠状態にして、さらに伝えても居ない女性のビジュアルを共通させるなんて催眠術じゃなく魔法の世界だよww

  6. 名無しのキスログ 2017年09月23日 at 15:08

    巨大ナメクジ=おじゃる丸の「ビンちゃん神さん」=貧乏神

  7. 名無しのキスログ 2017年09月28日 at 01:36

    幽霊に惚れられた話も嘘かよ、生き霊も地縛霊もろくなもんじゃ無いだろうが、俺の友達は、見えても無視するタイプで、同じように「霊感の強い」人間の側に長く居ると、うつるみたいな事言ってたよ。同じ時、場所、風景、感情を沢山共有したが、俺にはうつらなかった、ある時、ドライブ中、道の真ん中に佇む虚ろな姿、車の周りを飛来しながらグルグルまわる白い影(夜なのに)峠に差し掛かりラジオの電波の入りが悪いな?と感じつつ、開けた場所にでて、ラジオが調子を取り戻した頃、助手席の股から顔を出してスピーカーをガリガリして見上げる男(ドライブは約一時間程だったし、特にスポットを目指した訳では無かったのに)その数年後旧友は、地元へ帰った、それから十年弱で、俺もその地を離れる事になり最後に想い出の場所を巡ろうと、慕ってくれてる若いのにせがまれたのも併せ、ドライブをした…(確かこの辺に立ってるんだよなぁ)急に若いのの目が、前方から、車内、バックミラーへと、泳いだ…(この辺りは白いのが…)若いのの目が、右から左へを繰り返す…(あ、こいつ見えてる…)「まぁ、気にすんな、窓閉めてるし、御守りと、気休めに塩も持ってる」と言うと、「やっぱり先輩にも見えてるんっすね?」と、そして峠に差し掛かる前に、「今からラジオの入りが悪くなる、股ぐらに顔突っ込んで、スピーカーガリガリ始めるけど、無視してりゃ2~3分で居なくなるからさ」…と、15年以上前に住んでた南の島の話だ、日本で唯一陸地戦が行われた島と言えば、察しがつくだろう?島すべてが、スポットみたいなもんだしね。

  8. 名無しのキスログ 2017年11月24日 at 18:51

    どこかで シャーマンになってるわ

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