3年前俺は事故で完全に盲目になった
当時付き合っていた彼女は、普段は俺が大好きだとか愛してるとかそればかり言っていたくせに俺が目が見えなくなってしまってから手のひらを返したようにいなくなった
結婚までしようと俺は考えていたので本当にショックだった。
俺はその程度だったのかと
それからの生活は一変し、気づけば周りの人達は俺から離れていなくなっていた
はじめは暗闇の中での生活に恐怖を感じていたので周りに気を向けるヒマもなかった
気づいたころには友人とも付き合いはなくなり、元々仲がいいわけではなかった兄もしょうがなく面倒を見てるといった感じ
そもそもこの事故は前彼女を庇った時に巻き込まれて失明したので、いなくなった前彼女に怒りや憎しみを覚えることすらあった
今思えばその頃は怒りを向けることで一時的にでも自分のことから逃れられていたのでそれが楽だったのかもしれない
しかししばらく時がたつとそれすらも億劫になるようになり、毎日ボーっとするだけの日々をすごすようになった
何かをやろうとしても目が見えないのだから何もすることが出来ない
一人では何ひとつできることがないのある
何度も死んじゃおっか…とも思った
けれどそんな俺にも2人だけ頼れる友人がいた
中学時代からの本当の親友A(男)とB(女)
嫌なことも楽しかったことも色々あったが、目が見えない中そいつらとの楽しかった日々の思い出だけがいつまでも焼きついて離れない
春 車で500kmも離れた桜の名所まで行って一緒に花見をしたこと
夏 新しい水着を買って海にいきスイカ割をし夜はカレーを作りバーベキューをしテントで朝まで語りあったこと
秋 食欲の秋だのなんだの騒ぎつつ食べ歩きをしながら旅をしたこと
冬 スキー板をつんでホテルを予約し朝からナイターまですべり通し巨大雪だるまを作って遊んだこと
もっともっと書きつくせないほどの楽しいことが一杯あった
俺はAがBを好きなのを知っていたのでたまに気を利かせ二人きりにしたりしたが
Aはあとから余計なことすんな、と照れ隠しに言ってきたりもした
去り際Aが小声でサンキュッと言ったりしていたのが耳に残っている
そして4年前俺は一人就職のために地元を離れた
しばらくして俺に彼女が出来たといったらAもBも本当にうれしそうにお祝いのメールを送ってくれたこともあった
幸せの最高期とでもいうのだろうか?
それくらい毎日が充実していた
しかしその1年後全てが…壊れた……
仕事もクビになり地元に戻ってきた俺をそれでも暖かく迎えてくれたAとB
目が見えなくなった時も気分は半分冷めていたのだがこの時ばかりは号泣してしまった
そして月日は経ち2年前のある日俺はAと居酒屋で飲んでいた時に酔ったAがポロッと口を滑らせた
「Bはお前(俺)が就職して地元を去ってからも毎日お前を思っていた」と
Aが言うにはさらに前からBは俺のことが好きだったらしい
それを知っていたからAはBが好きでも告白をしなかったのだと俺は知った
そして俺のことが好きでありながら俺に彼女が出来た時に自分のことのように本当に喜んでくれていたB
「まぁ、俺はお前ならいいと思っていたからな…」
と、Aにも言われ俺は泣いてしまった
そして数ヵ月後Bに告白され付き合うことになった
完全に盲目の俺と付き合うことは並大抵のことではなかったと思う
色々と迷惑もかけ、それでも俺のことを好きだと言ってくれたB
1年前に俺はBと結婚した
結婚式の参列者はAだけの3人での結婚式
綺麗なドレスも豪華な食事も何も無い指輪の交換だけのささやかな結婚式であったが俺達はそれだけでも世界で一番幸せな結婚式であったと胸を張って言える
キスしろキスしろと二人をひやかすAであったが、仮にも自分が本当に好きであった女を取られるのである
悔しくないわけがない
俺は心の中でAに感謝しながらBに口付けをした
その時わずかにAの嗚咽が聞こえた気がしたが俺は聞こえない振りをした
そして念願の子供を授かる
子供の顔を見れないのが残念といえば残念だが、いてくれるだけで俺には十分だった
しかし幸せも束の間、1ヶ月後に急にBが倒れ病院に運ばれた
結果は原因不明の重態、数々の治療を試みるもその3週間後に亡くなった
その後、俺は角膜の移植手術を受けた
Bが亡くなる前にもしものことがあったらと伝えておいたらしい
今俺の目にはBの角膜が生きている
光を見ることができる
それを目が見えない間も取り続けた写真を今見ながら感じている
写真の中にはぎこちなく笑う俺と満面の笑みを浮かべたBが並んで写っていた
そして何よりも…愛するわが子の顔、仕草を見ることができ自らの意思で抱きしめてあげることが出来た……
まだBの死を割り切ることは出来ない
夜も一人で泣いてしまうこともある
そんな簡単に割り切ることは絶対に出来ないけどいつか笑顔で笑える日がくるように俺は強くなろうと思う
目の前の一つだけの笑顔を絶対に守り切れるように
>>538-541に近い話だけど。
俺の中学時代からの友人にAという男がいる。
大学時代に不釣合いなほど可愛い女性と知り合い、大恋愛の末23歳で結婚した。
幸せだったある日、事故に巻き込まれ怪我をして、失明をした。
角膜移植をすれば目はある程度見えるようになるらしいが、同時に別の特殊な手術も必要なことと、その事故で片腕を無くした精神的なショックからか、角膜移植を拒否していた。
嫁さんは献身的に世話をしていたが、Aは目が見えないもどかしさや突然目を失ったことの怒りを嫁さんにぶつけることしかできず、たまに俺が見舞いに行くと、嫁に申し訳が無い、早く離婚したい、嫁はまだ若くて可愛いから俺より良い男がいるはずだ、と泣いていた。
Aは一旦退院し、リハビリ通院を続けていた。
そんなある日、また別の不幸がAを襲った。
Aの嫁が仕事から帰る途中倒れ、病院に運ばれたのだ。
検査結果、リンパに癌があることがわかった。
即手術をすることになったが、その日から逆にAが嫁の身の回りの世話をするようになった。
目が見えないながらも、看護婦さんや介助の人に手伝ってもらい、なんとかこなしていたらしい。
俺はちょうど仕事の山場でなかなか見舞いにいけなかったが、嫁さんの手術が終わってしばらくしてから一度見舞いにいった。
すると、そのベッドには昔の見る影もないほど輪郭の崩れた嫁さんがいた。
どうもリンパの手術の後、物を食べることができず首や頬あたりの筋肉を一切使わなかったため弛んでしまったらしい。
ブルドックのように垂れた頬と異様に太った首。
顔に出していないつもりでも、俺の驚きに気づいたのか嫁さんは
「いっきに100歳くらいのおばあちゃんになったみたいで、恥ずかしい」と笑ってみせた。
「でも、Aクンに見られてないからいいの。不謹慎かもしれないけど、Aクンの目が見えなくて良かったって思うの。もし、私が死んでもAクンのなかではキレイなころの私をずっと覚えていてもらえるから」
笑いながら、でも、眼の端にうっすら涙をうかべながら彼女はそういった。
このとき、俺は知らされなかったが、癌が他にも転移していて、もう手の施しようがない状態だったらしい。
数ヶ月後、彼女は病院でAに看取られながらこの世を去った。
彼女は生前、医者と相談しもし自分が死んだら角膜を旦那に移植して欲しい、と言い残していた。
Aは悩んだ。
悩みに悩んだ末、移植を拒否した。
通夜の日、ひさびさに酔っ払ったAの隣に俺はいた。
Aは涙をぽろぽろこぼしながら
「嫁さんの気持ちもわかるんだ。痛いほどわかるんだ。でも、あれだけ迷惑をかけた嫁の目を貰うわけにいかないんだよ。それにな・・・何より、嫁の顔に傷をつけたくないんだよ。知ってるか?眼を取ったあと、義眼をいれるんだよ。ニセモノの眼であいつあの世でどうやって生活するんだよ。眼が見えないのは俺だけで充分だよ。嫁にはこれ以上苦労をかけられないんだよ・・・」
何度も繰り返しそう言っていた。
それから数年たち、Aは別の人から角膜移植をうけ、視力は一応回復していた。
今年の春も、二人で桜を見ながら酒を飲んでいた。
そして「あの時、嫁さんの目をもらっていれば、この景色は嫁さんにも見えていたんだろうかなぁ・・」
とつぶやいていた。
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引用元:http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/tomorrow/1100174799/
隙あらば自分語り
奥さんの目をもらって前を向いて生きようとしてる人にわざわざ義眼で〜とか聞かせるの胸糞悪くね?
義眼であの世にどうこうってさあ・・・心臓も止まって腐敗してる肉体であの世行くのはいいのか?
※2
義眼で~と話していたのは、あなたの言う奥さんの目をもらって前を向いて生きようとしてる人ですよ
書き込みをした人ではない
救いの無い話ばっかりで落ち込む
※4そうじゃないだろ
うざ なんで拒否するかな 結果として別の人からもらってるし 結局自分よがりの考え方
※4
ドヤって指摘してるとこ悪いけど、※2をもう一度しっかり読み返してみてね
2個目の話いらない
自分の大事な人の目を取るって、亡くなってても勇気のいることだと思うけどな
角膜移植だけなら、普通に奥さんのじゃなくてもできる。
角膜移植で目が見えるんなら、奥さん死ぬまで待つ必要ないよ。てか、迷惑かける前にやっとけよ。