【幸せ】母の友人が亡くなり、うちに姉(母友の娘)が引き取られた。母と私は困惑していたんだけど父だけが違った…

「◯◯ちゃん、コンビニでアイス買ってきてよ。俺クッキー＆クリーム」 
「俺将棋好きだから、将棋覚えて相手してよ」 
「犬もらったから、◯◯ちゃん育ててしつけしてよ」 

姉が断れないのを良いことに、無理難題を押しつけた。 
最初はどうしてそんなことをしたのか分からなかった。 
ひどい父だと思った。 
でも、姉と一番会話をしているのが父だった。 
それに気づいて私も姉に甘えることにした。 

「◯◯さん、宿題分からないとこ教えて」 
「具合悪いから休むって◯◯さんから、お母さんに言って」 
「これ食べてみたいから、◯◯さん頑張って作って！」 

姉はちょっと困った顔をするけれど、そんな時は、 
「お姉ちゃんお願い！」 
と言うと姉はなんでも聞いてくれた。 
（料理は苦くて、みんなで頑張って食べた） 

気づけば姉は、父と私の相手でいつも走り回っていた。 
それをどう思っていたか、ほんとのところは分からないのだけれど、姉に依存する父と私、見守りながら姉をフォローする母。 
そうやって私たちは家族になっていったんだと思う。 

少し大人になった今、ときどき
「お姉ちゃんお姉ちゃん」
って呼びかけると、お姉ちゃんはちょっと照れて、、 
「お父さん私ちゃんがイジメる」
と助けを求める。 

父は、 
「シロ、この飛車を蹴っ飛ばして」 
と老犬に助けを求める。 

家族が一人増えるって、こんなに幸せだなんてあの時思いもしなかったよ。