こんな記憶が鮮明にあるのだけど、実はそんな事実は無い。なんなんだろう、この現象…

自分の神経が分からん話

昔、アパートで一人暮らししていた頃、野良の子猫が入り込んできて、懐いて出て行かなくなった。
世話をしたら情が移り、結局飼うことになった。
１年ぐらいたって、実家に戻ることになり、当然猫も連れて行くつもりだったんだけど
その矢先、外に遊びに出た猫が帰ってこなくなった
それまでも猫はしょっちゅう外に出てたけど、半日ぐらいしたら帰ってきてたので、最初はあまり心配してなかったんだけど
２日たっても、３日たっても帰ってこない。
慌てて近所中を探したり、アパートの周りに餌を置いたりしたんだけど
手がかりすら掴めず、そうこうしているうちにアパートを引き払う期限が来てしまい、泣く泣く諦めて実家に戻った。
それから２０年以上経っているんだけど、いまだに「かわいそうなことをした」「あの猫はどうなったんだろう」
「もしかして、何週間もたってから帰ったかもしれない。飼い主が居なくなったのを知って、どんなに悲しかったろう」と考え、辛くなる。
あの猫の体の柔らかさ、温かみ、しっぽのふさふさ、ブチ模様、未だに覚えているし、夢にも見る。

という記憶が鮮明にあるのだけど、実はそんな事実は無い。
自分が住んでいたアパートはペット禁止で、隣が大家さんだったから、猫飼えない
そもそも、勉強と仕事に明け暮れていたから、猫の世話をする余裕なんか無かった
それなのに、なぜかリアルな記憶があって、特に寝入りばなとか寝起きの頭がぼーっとしている時に
たびたび本当の記憶のように蘇ってくる
慌てて猫の餌とトイレを買いに行ったこととか、じゃれて引っかかれてケガしたことまで、ボケた頭で懐かしく思い出して
しばらくすると正気に戻って、可哀そうな猫が居ないことにホッとする
なんなんだろう、この現象。自分の神経というか脳がどっかおかしいんだろうか

５１４だけど追記
今、猫を飼ってる。これは実在している。
記憶の猫と模様は違うけど、やっぱり迷い込んで出て行かなくなった野良。
この変な記憶のせいで、保護した時から徹底して室内飼いにした