忘れもしない、2年生の夏。
私はベッドで寝っころがりながら英単語の勉強をしていた。
玄関の鍵があき、2人の声がする。
どうやら2人でご飯を食べてきたようだった。
2人ともお酒をけっこう飲んだみたいで、酔っ払っている。
母ちゃんは自分の部屋に行ったみたいだった。
親父が私の部屋に入ってきて、一気に酒の匂いがした。
明日英単語テストあるのに今から絡まれたらやっかいだなーと思っていると、予想通りべろんべろんの酔っ払いテンションで絡んできた。
「こーーーーーーーーーーーーーーんなにスカート短くて、お前はパンスケか!!!あー?wwwww」
って下卑た笑見せながらスカートを全めくりされた。
下着が丸見えになって、カッっと恥ずかしいのと怒りがこみあげ、
「ちょっと…やめて!」
と言うと(ビビりなのでそれでも控えめ)
途端に空気がかわり、
「父親になんて口の利き方だ!!!!
お前は母親と一緒だな!!!!!!!」
と般若の形相で拳を振り上げた。
ゴッ…
とすごく鈍い音がして、大腿骨を思い切り殴られた。
ワンテンポ間が空いて、
ゴッ
ゴツッ
ガツンッ
ゴッ
と連続で何発も腕や足を殴られた。
親父は怒りで興奮しており、わけのわからないことを喚きながらひたすら殴った。
痛い
母ちゃん
助けて母ちゃん。
「いやあああああああああああああああああだああああああぁぁぁ」
って叫ぶと、余計興奮した親父が、リビングにあった灰皿を取ってきて、私の頭めがけて振り下ろした。
ガ ツ ンッ
ってやけに長く響く音がして、つぶっていた目を開けようとしたら、だらってゆっくり何かが垂れてきた。
最初はわからなかったけど、パタタッとシーツに落ちた血で額が切れたことに、気がついた。
「え…?」
って呟いて親父を見上げると、親父は憎しみに満ちた目で私を見ていた。
「おまえは…おまえは!!!!そっくりだな!」
って叫びながら、灰皿で3発程また殴った時、
死ぬ!!!!これはまじで死ぬ!!!!!!って思って、
「かああああああああああちゃあああああああああああああああああああああんいいいやだぁああぁぁ助けてええええええええええええええええ」
って思いっきり叫んだ。
思いっきり親父突き飛ばして母ちゃんの部屋に逃げた。
身体の痛みは、体中が熱いだけでまだなんとも感じなかった。
バンッと扉をあけると、母ちゃん思いっきり寝ていた。
あんなに大声で騒いでてもきづかないなんて…
あぁ母ちゃんは酒飲むと寝ちゃうもんなぁなんて考えて後ろ振り向くと、すごい形相でこっち見ながら近づく親父がいた。
手にはさっき私を殴った陶器製?の灰皿が握られている。
人生で一番全力で力と足を使った。
猛ダッシュで親父の手振り切って、靴下のまま玄関を飛び出た。
走れなくなるまでとにかく走った。
もう走れないって思って、ゼーゼーしながら後ろ見ると、さすがに追いかけてきてはいなかった。
安心した瞬間、膝が笑い出すってこういうことなのかってくらい、がっくんがっくんした。
身体中がガクブルすごくて、歯もカチカチすごくて、よろけて転んだ。
そしたら足に激痛がして、それを思った瞬間、全身がようやく痛み出した。
なんでこの痛み今までしなかったんだろうってくらい。
殴られてたとこ熱いのなんのって。
額の上はまだぬるついてるし、血は止まっていなかった。
今まで、親父の母ちゃんの喧嘩に巻き込まれて、親父に軽く蹴られたことはあったが、ここまでの暴力は初めてだった。
格好は制服に、靴下。
所持金はポケットの中の700円くらいだったかな?
幸い携帯はポケットに入ってたので、急いで彼氏に電話した。
歯の震えが止まらないせいで、
「あ…あぁううっ…うっ…」
とか意味わかんなく泣くことしか出来なかったけど、飛んできてくれた。
彼氏は、公園の遊具に隠れてる私を見つけて、私の姿を見た瞬間、絶句していた。
親父のことは話してあったので、
「これ…まさか…」と、察しがついたようだった。
とにかく、病院行こうって言われたけど、病院なんか行って居場所が見つかったらと思うと、絶対に嫌だった。
とりあえず彼氏の家へ連れてってもらった。
明るいところで自分の姿を見て唖然とした。
人って、殴られると、直後に皮膚もう色にこんななんのかよwwwwみたいなwww
まぎれもなく、私が見てきた母ちゃんと同じような姿の女が、
鏡越しに力ない目で私を見つめ返していた。
何が一番悲しいのかはもうわからない。
涙もゆっくりと流れるくらいで、頭の中もやけに静かだった。
素人手当てだったけれど、終わって、とりあえず病院は明日考えようってなった。
そして遠慮がちに、
「やったのは…親父?」
と彼氏が聞いてきた。
「うん…」
「嫌だったらいいけど、話せるなら状況話してくれる?」
ぽつり、ぽつりと、話した。
途中言葉がつまって、たった10分程度の出来事を話すのに1時間近くもかかってしまった。
「信じられない…狂ってるだろ、こんなん…」
ってぼろぼろ泣き出した。
彼氏は、いつも私が親父の母ちゃんへの暴力のことで悩んでるのを知っていた。
「ころ、して、やりた、い」
って詰まりながら言うと、
「殺してやるよ、俺が」
って立ち上がった。
「出来ないくせに、そんな簡単に言わないでよ」
完全なる八つ当たりの気持ちが、沸々と沸いてきてしまった。
「こんなに!憎んでる私ですら出来ないのに!!
出来ないこと!簡単に言わないでよぉ!!!!」
って叫んだ。
彼氏は何も悪くないのにね。
本当、自分のことばかりだったなぁ・・・
>>87
ありがとう。
思い出すと、涙が止まらないことばかりだけど、誰かが見ててくれると思うと、嬉しいよ。
イミフなところがあったら言ってくれ。
描写へたくそなんだ。
「俺は、1がいつも苦しんでるの知ってて、でも何もしてやれなくて…。1が苦しいのはもう嫌だ、殺すのは無理でも半殺しにして報復するしかないじゃん」
「つか、れ、た。今日はもう眠りたい…」
「1…」
身体中がずくずく痛んで、眠るのに苦労したけど、疲れていたこともあって、いざ眠りに落ちたら深く眠れた。
この時のことはどうしても描写が長くなってしまうが、すまん。
朝起きたら、昨日よりも痛みが鮮明?というか、クッキリした痛みになっていた。
もうね、痛いのなんのwwww
男子って喧嘩とかするとこんないてーのかよwww
太ももやふくらはぎは、見てギョッとするくらい、なんていうの?黒いっていうか、紫黒い色のドデカい痣が無数にあった。
女の子の身体でこれって…と冷静にドン引きした。
顔とかなんかパンパンにむくんでてテラぶさいくなのwwww
んで、この日も学校だったわけなんだが、さすがに行けないと言うか、行く気はなかった。
「1、どうする?サボるなら付き合うよ。」
「…家出する」
「はっ!!!??」
「あんな家に帰れない。とりあえず、先のことはわからないけど、家出する。…少し、考えたい。彼氏を巻き込むと悪いし、居場所もすぐバレるだろうから、彼氏は学校いって」
「1、アテあんの?さすがにずっとは泊めてあげらんないかも…」
「大丈夫、知り合い当たってみるから」
制服じゃ補導されやすそうなので、小さめの私服と、ぶかぶかのサンダル借りて駅で別れた。
彼氏はしんぱいそうだったけど、大丈夫だと言って強引に別れた。
多分、仲良く会話したのはこれが最後だと思う。
知り合い当たってみるとは言ったものの、正直アテなんてなかった。
ぶらぶら街中を歩き、夜になって空腹に耐え切れず、公園でしゃがみこんだ。
残り500円…本当どうしよう。
変な男は声かけまくってくるわ、ひもじいわで情けなくなってきて、深夜になって怖くなってきた。
「おーーーーい♪」
ビクっとして振り向くと、よっぱらった感じのケバいお姉さんが近づいてきた。
「ちょっとーーー中学生?変な格好だねぇ~」
「高校生です!!」
「高校生も中学生も変わんねーっつのwwwwなにしてんのぉ~」
「…」
「あー若いって宝!!女子高生とか腹立たしウッ…」
げぼおおおおおおおおおおおおぉぉ
こwwwwのwww女www私に思いっきり吐きやがったwwww
「わぁっ」
「ゥッ…ボェ」
さりげにセカンドインパクトかましてんじゃねーよwwww
「タク…タクシー…」
なんとか酔っ払いケバ女をタクシーに入れ、なぜか私もその人の家まで来てしまった。
「服…洗ってけ…」
今だったら知らない人のうちなんて絶対ありえないけど、家出中で無謀になっていたのと若さもあり、言われるがままおじゃました。
女の人はトイレでげろんげろん吐いてた。
あれがホステスさんってやつかな?
と思いながら、着てたものを脱いで、服を借りた。
額はあれだけ血が出た割には浅くて、生え際の近くだしまぁ綺麗にふさがんなくてもどうにかなるだろと思っていた。
携帯の電源は怖くて切っていた。
>>95
まさかのwwだよねw
初対面でふざけんなよだよねww
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