ボイチャ可能なオンラインゲームをしてたら、急に「バタン！」という音と女性の怒鳴り声が聞こえてA男のマイクがOFFになった。1分後…

もうすぐ一狩りゲーの新作が出るので思い出しつつ
長いと思う

もう何年も前、私が大学生だったころ、一人暮らしだったのを機に一狩りゲーのオンライン版の方に参入をした
その中でいろいろあって固定のメンバーとゲームをすることが多くなった
メンバーは私含めて4人

私：20歳、大学生で一人暮らし
A男：30代後半、社会人で一人暮らし
B助：20～30歳、社会人で一人暮らし
C太：20代、大学院生で一人暮らし
年齢は当時のもの、自己申告なので違う人もいると思う

全員がボイチャ可能な環境だったので喋りながらゆるくプレイしていた
一応下記のものをルールとしていた
・この面子で集まるのは平日の午後〇時から、休日は暇なら集まろう
・遅刻早退問題なし、寝るために抜けるときは一言言って抜ける
・ゲームは好きだけどリアルの方が大事なので、仕事やバイト、その他人付き合いで連絡なし不参加でも問題なし
・(女性が一人いるので)私生活について聞かれて嫌なことは嫌だといい、それ以上詮索しない
・ボイチャ中に家族などから電話がかかってきたらボイチャ切ってよし、なんなら落ちてもよし
・ここ以外のグループとのプレイは自由、ただし完全に抜けるなら一言ほしい
・たとえば恋人ができて同棲するとか、結婚したり家族との同居があったら、こちらも配慮するので一報ほしい
・メンバー内での恋愛は避けるように
という感じ
これを決めたのはB助で、過去に別のオンゲでトラブルに巻き込まれたことから「とりあえず最低限ルールがほしい」となった

私以外はオンラインゲームに慣れていたし、私もゲームそのものには慣れていたのですぐに和気藹藹と楽しめるようになった
半年くらいは平和にゲームをしていたと思う

ある日の休日、全員でいつも通りゲームをしている最中だった
雑談中、急に「バタン！」という音と女性の怒鳴り声が聞こえ、その直後にA男のマイクがOFFになった
「え、なに？」「誰？A男さん？」「ちょっと、大丈夫ですか？どうかしましたか？」と残された私たちで声をかけるも、1分くらい反応がなかった
「地震とかじゃないよね？」「事件とか？通報する？」「〇〇県住みとは言ってたけど詳細な住所知らんしなあ…」と戸惑っていると、A男のマイクが復活した
それに最初に気付いたのが私で「あ、A男さん？何がありました？」と声をかけた
次の瞬間、「お前が夫をたぶらかしたのか！？この売女！！名前を言え！！」と女性の声で怒鳴られた
私は「えっ、ええ？」と戸惑っていたが、ヘッドホンからはひたすら罵倒の声が
B助とC太が「ちょっと待ってください、落ち着いてお話をさせてください」等と女性をなだめ、やっと少しだけ声のトーンが落ちた
女性の声が静かになると、今度はマイクから遠いところでドタドタという音や男性の怒鳴り声が小さく聞こえていることに気付いた

その女性との会話は下記のようなものだった
女性「ボイスチャットで夫をたぶらかしてましたよね？」
私「そんなことしてません！」
B助「私さん、そういうことはしてませんよ、私も保証できます」
C太「俺もいつも最初から最後まで参加してるのでわかります。少なくともそういうような雰囲気にはなったことないです」
女性「本当ですか…？」
B助「はい、信じていただくには弱いかもしれませんが、このグループは共にゲームをすることだけを目的としているので、恋愛沙汰はご法度にしています。何より私さんはこれまで媚びるような言動をしたこともありません」
女性「……」
B助「A男さんのご自宅は○○県でしたよね？私も隣県に住んでいます。必要があればお会いしてお話しします」
B助の説得で女性は引き下がり、とりあえず私への非難は落ち着いた

続きます

続き

二週間ほど経って、B助から連絡があり、A男抜きのボイチャを始めた
ざっくりと書くと下記の通り

A男は実は一人暮らしどころか妻子持ちで、私を怒鳴りつけたのはA男の奥さん
もともとゲームが好きで、定期的に書斎にこもってゲームをしていた
交際していた時からゲームが好きなことは知っていたし、節度も守っていたので特に何も言わなかった
しかし、この1年で急にゲームをする時間が増えた
子供が泣こうが家事がたまろうがお構いなし(ちなみに共働き家庭)で書斎にこもる
プレイ時間や状態からして、私たち以外のメンバーや他のオンゲもやっていたのだと思う
どんどん悪化し、乱入騒ぎの2か月前にとうとう仕事も辞めてしまった
何度言っても職を探そうとはせず、「家にいるなら家事育児やって」といえば「保育園につれてけ、何のために保育料払ってるんだ」して怒鳴りつけてくる
子供が声をかけても無視をするし、とうとう部屋のカギを閉めるようにもなった
とうとう我慢が出来ず、A男の両親に相談したらそちらが激昂、A男両親とA男の兄と従兄弟にも協力要請が贈られた
そして事件の日、書斎の扉を文字通り蹴破ってA男を引き倒し、廊下で取り押さえのような状態になっていたという
奥さんははじめは「お騒がせしました」とだけ言うつもりだったのに、女性の声(私)でA男の名前を呼んだので今までのアレコレで限界に達して怒鳴りつけてしまった
(後で判明したけど、A男のHNは本名だった)
実際、奪い取った携帯で他のゲームのギルドメンバーと恋愛っぽいやり取りもしていたので、後日そっちの方も問題にはなったらしい
(ちなみにやり取りの履歴からB助は「この相手、ネカマでは？」と思ったらしい)
奥さんはかっとなって私を罵倒したことを申し訳なく思っており、B助が代わりに謝罪を受け取った

私もC太もまさにポカーン(“ﾟдﾟ)、の状態
私は奥さんに対する怒りは一切なかったし、何ならこの話を聞いて同情すらした
C太は「まじかよ、A男さん…」と絶句
私たちの代わりに矢面に立ってくれたことのお礼を言うと、B助は「あんな場に学生を連れてくわけにはいかないし大丈夫」と笑ってくれた(お礼としてレアアイテム集めに長時間付き合った)

そのまま時期も時期だったので、C太の大学院卒業に合わせてグループは解散となった
私はオンラインの方そのものを卒業した

今、私は結婚して一児の母になったけど、夫がA男のようになったとき、きっと許せないだろうなとしみじみ感じる
趣味はあくまでも趣味
趣味をするなとは言わないけど、順序を間違えてはいけないよなあと自分への自戒も込めて書き込み