実家が肉体労働者向けの宿泊所を経営しているんだが、宿泊客の中にひとりだけ様子のおかしい青年がいた。→数日後、刑事「この写真の人に見覚えありませんか？」

自分の実家は田舎で肉体労働者向けの宿泊所を経営しているんだが、
宿泊客の中にひとりだけ様子のおかしい青年がいた。
常に野球帽を目深にかぶっていて、食堂でも必ず目立たないすみっこに座り、
ほかの仲間が明るく話しかけても反応が薄い。
その青年のことは、仕事仲間たちもあまりよく知らない様子だった。

でも、本人は目立ってないつもりだったのだろうが、そんなことはない、
態度が不視然だからかえって目立つんだよ。
親はそいつの顔を自然と覚えることとなった。

数日後、青年を含む仲間達が仕事で出掛けている時に、
刑事が数人やって来て、「この人に見覚えはありませんか？」と写真を差し出した。
写っていたはまさしくその青年だった。

その青年、女をメッタ刺しにして殺害し、数万円盗んで逃げてる奴だった！

そいつの仕事場に刑事は直行して、逮捕。
仲間達は口あんぐり。
でもその晩「わはは、びっくりしたでぇー」とか言いつつ普通にビールを酌み交わす
仲間達の肝っ玉の座りっぷりも衝撃的ですた。