私も彼も漫画やアニメが好きで楽しくお付き合いしてたんだけど、最近『○○マン』がアニメ化されてだんだんおかしくなっていった。

わりと最近、彼氏と別れた時の話。

私も彼も漫画やアニメが好きで、普通にデートするほかに好きなマンガを貸し合ったりアニメの感想について話したり、結構楽しくお付き合いしていた。
彼が特に好きなのが、アメトーク！でも特集が組まれるほどの大人気ジャンプマンガ『○○マン』(タイトルは一応伏せておく)。
ジャンプ漫画とは思えないグロいシーンがあったり、映画をモチーフにしたシーンがあって映画好きにはたまらなかったりするのがツボらしい。
私も貸してもらって読んで、感想や考察を言い合ったりしてまあ平和に過ごしていた。

でも最近『○○マン』がアニメ化されて、だんだんおかしくなっていった。
私は作画の雰囲気とか声優さんの淡々とした感じとか嫌いじゃないし、尺の問題で原作から改変されてる箇所も「アニメってそういうものだよな」楽しく観てたんだけど、彼は不満しかないようだった。
「××さんはこんな声じゃない！」
「このシーンはこういう構図じゃなくて～(略)じゃなきゃいけないのに！」
みたいに、毎話観るたびに不満たらたら。
その不満も、アニメの出来としては悪くないのに「このシーンはこの人の表情がアップになったあとBGMが止まって静寂が訪れて、溜めがあってからあの人が情緒たっぷりにﾀﾋぬべきで～」みたいに、ギチギチに彼の中で
の『俺の考えた最強の演出』が決まっていて、そこから外れたら駄作扱い！のような感じだった。

こっちは楽しく観てるのに不満ばかり聞かされて嫌になってた頃、トドメになったのが○○マンアニメ作り直し署名騒動。
要は彼みたいに不満を溜めた人々が「○○マンはこんなじゃない！きちんとした製作陣で作り直せ！」と作り直しを求める署名を始めたんだそうな。
彼は嬉々として「ほら！やっぱりみんな不満に思ってたんだ」と私にも署名を勧めてきた。
でも私は初めからアニメの出来に不満はないし、そんな署名に名前も出したくないし、何よりこのアニメの件でおかしくなってきた彼に付き合うのがもう嫌になってた。
このままお付き合いを続けてもし結婚することになった時、『俺の考えた理想の妻』から外れたら今回みたいに罵倒されまくるのかな…と思ったらサーっと気持ちが冷めた。

…で、そのまま別れた。彼の方は署名活動(彼が個人的に周囲に広めて回ってた)を通じて賛同してくれる女の子でも見つけたのか、お前がいなくても俺の気持ちに共感してくれる子と幸せになるわ！と捨て台詞を吐いてすんなり承諾した。
○○マンがアニメ化されるまでは変なところは全くなく、平和にアニメマンガを楽しめるいい人だったんだけど…と寂しい気持ちもあり、年内に別れることができて清々しい気持ちもある。

いずれにせよ、自分の理想から外れたものをあそこまでボコボコに叩いて、しかも直接的な行動に移そうとしてたのが神経わからんかった。