【後編】初恋の人の結婚式行ってきた…
どうしてくれる
とりあえず、スペック
俺
22歳
大学4年
今年から就職
初恋の人
中学の先輩
顔 普通
ちっぱい
こんなもんかな
とりあえず、馴れ初めから
小学校からずっとサッカーしてて、中学に入学
俺の中学校にはサッカー部がなかったから地域のクラブチームに入ってたんだ。
その関係であんまり学校だとあんまりサッカーできなくて
昼休みに同じクラブチームの先輩とかと集まってサッカーして遊ぶくらいだった。
ある日、変わった女の子が一緒にサッカーやりたいと言ってきた。
それが初恋の女の子(以下Y)だった。
最初は断った。
こっちは遊びだけどみんなチームに入っている人だから真剣にやると結構危ない。
女の子にそんな危ないことさせられん!ってことで先輩に
断れ!
と言われていた。
でも、Yは毎日やってきては
「一緒にやりたい」
と頼んできた。
何回断っても毎日来るから最終的にはこっちが折れて一緒にサッカーをやることになった。
それから昼休みにみんなで集まってサッカーをしていたんだが
いかんせんYは運動神経が悪い。
正直、いても邪魔でYがいるといつも負けるから俺はうとましく思っていた。
でも、許可されるまで毎回断っていたのが俺だったから馴れ親しんだ感じで
Yはいつも俺に話しかけてきた。
めんどくさいと思っていたが、女の子とあんまり話したことがなかったから
あしらい方もわからなかった。
毎回ぎこちなく返事をしてた気がする。
そのうちみんなとも仲良くなってきてみんなと笑いながら遊ぶようになった。
そんなとき、昼休みに雨が降ってサッカーができなかった日があった。
俺はそのころからヲタっぽい気があって教室でまぶらほを読んでいた。
そしたら、Yが俺の教室にやってきた。
Y「なにそれ?wアニメの本?w」
俺「いや、違うけど・・・どうしたのさ?教室に来て?」
Y「いや、ちょっとお願いがあってさー」
この時点でいつもと違ったのを覚えてる。
いつも能天気で明るいのになんかおとなしい感じだった。
Yに空き教室まで連れて行かれた。
Y「で、相談なんだけど・・・」
俺「俺に相談ですか・・・力にはなれないような気がしますが・・・」
Y「そんなことないよ!」
俺「まあいいですけど・・・なんですか?」
Y「私、実はMくんのことが好きなんだ」
Mは俺の親友で昔からめっちゃモテてた。
しかもめっちゃマジメ。
告白とかされても
「今はサッカーに集中したいから・・・」
とか言って断ってた。
以前からMのことに関しては周りの女の子からいろいろ聞かれたりしてたから
またか・・・
って思った。
また、根掘り葉掘り聞かれて俺はMに怒られるんだなー
と思っていたら
Y「でも、Mくんは自分で振り向かせたいんだ。
Mくんはモテるけど、マジメだから人に協力されてとか嫌いでしょ?」
俺「確かにそうだけど・・・じゃあ俺はどうすればいいの?」
Y「1くんには知っておいてもらいたかったんだ。なんだかんだで優しいし、友達だから」
そう言って笑った。
俺はそのときの笑顔を見てモヤモヤした気分になったのを覚えている。
今思えば、そのときに初めてYに恋をしたんだと思う。
それから俺はYに頼まれたわけでもないのにMとYをくっつけようといろいろセッティングとかしてた。
当時まだ携帯持ってなかったからMと家電で話すときに
俺「最近Yってサッカーうまくなったなーw」
とか言って頻繁にYの話題を出したり、
学校でYを見つけたらMの情報を話したりした。
俺は毎日モヤモヤしていたが、
Yが幸せになれるなら・・・
と思って気にしないようにしていた。
そんな風にすごしているうちにYが3年、俺たちが2年になった。
Yは3年生になると同時に生徒会長に立候補し、生徒会長になった。
俺はMを生徒会に推薦し、見事生徒会に入れることに成功した。
その頃からYとMは生徒会に忙しく次第に昼休みにサッカーをしにこなくなっていた。
たまに顔を見かけても挨拶する程度で会話自体はほとんどない。
まあ仕方ないか
と思いつつ、以前のようにYにかかわることなく一年間を過ごした。
そして、Yの卒業式。
式が終わって卒業生が話しているところにYに挨拶しにいった。
俺「卒業おめでとうございます」
Y「あ、ありがとう。1くんにはいろいろお世話になりました」
こんな感じで雑談をしていたらYが突然
Y「私、今日Mに告白するんだ」
と言い出した。
突然の話題に動揺してそのとき俺は頑張ってとしか言えなかった。
その後、俺はその場から離れて心臓がねじ切れそうな感情を押し殺した。
そのとき初めて俺はYが好きなんだと自覚した。
死にたい気分になりながらその日は自宅に帰った。
後日、告白はどうなったんだろう・・・と気にしつつもMに聞けない日々が続き、
受験の報告とかでYが最後に学校に登校する日が来た。
結果を聞きにいこうか・・・どうしようか・・・
と迷っていると校門前で偶然Yに出会った。
Yは俺の顔を見ると泣きそうな顔をして走り去った。
いつもは挨拶くらいあるのにただ走り去った。
俺はMを呼び出し、話を聞いた。
Mはこういった。
M「Yはのことは好きだけど、1はYのことが好きだったろう?
親友の好きな人を彼女にするわけにはいかないから断った。
ちゃんと理由も話した」
全部話し終わったときに俺はMを全力で殴った。
たぶんあのときの喧嘩が最初で最後の喧嘩だと思う。
それからMとの仲は急激に悪くなった。
俺はMが俺を理由に断ったことを怒っていたし、Mは殴られたのが納得行かなかったみたい。
それから俺は3年になり、受験勉強やサッカーにうちこみ、高校に入学した。
高校では高校デビューに失敗し、女の子に常に陰口を叩かれていた。
高校ではサッカーはもうやってなかった。
常にヲタ仲間とアニメやラノベの話をしていた。
高校時代はいわゆる暗黒時代だと思う。
ちなみに1回席替えで隣になった女の子にマジ泣きされたことがある。
俺ほんとに何もしてないのに・・・
1がいい奴なのは認めるが、
中学生じゃ、彼女の真剣な告白を断るのに
1のため適当に言葉を選ぶとか無理で
思わず1のことが出たのかも知れんし。
彼女の告白よりも親友選んだ男を殴ったのは、どうなのかな。
中学生で女の子に興味深々の時期なのに、
女より親友を選んだ男こそ、一生ものの親友だと思う。